ドクター・フーで英語の壁殴り中

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Doctor Who: Jubilee

コリン・ベイカー主演。6thドクターとイブリンの冒険。

Doctor Who - Jubilee

Doctor Who - Jubilee

 

この物語がドクター・フー S1第6話「ダーレク 孤独な魂」のオリジナル版となっている。  

 


Part1

 ドクターはターディスを1903年のロンドンに着地させるが、ターディスが勝手に作動し、移動しようとする。ターディスが異常作動する中、ドクターはイブリンに外に出るよう叫ぶ。ターディスの外に出たイブリンがドクターを呼ぶと、ドクターが出てきてターディスは落ち着いたのでもう安全という。

 イブリンとドクターは自分達がいるのがロンドン塔の中だと気がつく。しかも展示品がホコリを被っていて随分長い間観光客も訪れていないような様子だった。2人がターディスに戻ろうとすると、ターディスが二人を残して勝手に移動してしまう。

 しかもドクターの様子もおかしくなり、自分達はとんでもない危険の中にいるとイブリンに言ったっきり気を失ってしまう。

  数分後ドクターは目を覚ますとイブリンの顔をみて“2度と会えないかと思った”とイブリンを不審がらせる。

 消えたターディスを探すことにするが、イブリンがステンドグラスの中に描かれたターディスに気がつく。すると恐ろしい苦痛に満ちた悲鳴がきこえ、ドクターとイブリンはそちらに向かう。

  悲鳴が聴こえてきた部屋の扉を叩くと。中からでてきた男は2人に銃を突きつけてきた。ドクターが名乗ると男達はひどく動揺し大統領に連絡する。どこの国大統領に連絡するのかと尋ねると、英帝国の大統領だという。

  英帝国のナイジェル・ロッチェスター大統領のもとに連行されたドクターとイブリン。大統領はドクターにそのコートをどこでみつけたのかと尋ねる。大統領はドクターを偽物だといい、正直に答えないとイブリンを殺すと脅してくる。しかし、ドクターがあくまでも自分は本物だと主張すると、ナイジェルはドクターをとある部屋にいれる。ドクターがそこで見たものはダーレクだった。

 Part2

 武装解除されていたためダーレクはドクターを攻撃することはできなかった。ダーレクの反応からナイジェルはドクターを本物と認める。ドクターはダーレクを捕虜にするのは危険すぎるとナイジェルに警告すると、明日の記念日で処刑する予定と言われる。 

 ナイジェルによると100年前にダーレクが地球に突然侵攻を開始し、そこにドクターとイブリンが到着し、ダーレクの侵攻を止めたという。

 捕虜になっているのはダーレクの最後の生き残り。ドクターとイブリンにはダーレクの地球侵攻を阻止した覚えはまるきりなかったが、ドクターはダーレクが地球を侵攻してくるイメージが断片的に蘇ってきて困惑する。

  また意識を失いかけたドクターに気つけ薬がわりとしてダーレク・ジュースが振舞われるが、ドクターもイブリンも口をつけない。その他にも、ダーレク侵攻阻止100周年記念にそなえてダーレクに纏わる商品がたくさん売り出されているときかされる。

 ナイジェルはドクターとイブリンを記念式典に是非出席してほしいと招待し、妻のミリアムとイブリンに寝るように言い、ナイジェルはドクターともう少し話をしたいと誘う。

 その間イブリンはミリアムに頼んでダーレクと対面する。ダーレクはイブリンのことを知っていた。100年の捕虜生活でダーレクは命令を受けることに飢えていた。イブリンはダーレクが捕虜となり100年もの間拷問を受けていることにショックを受ける。

  部屋に戻ってミリアムにその怒りをぶつけるイブリン。するとナイジェルの非道を止める手伝いをして欲しいと頼まれる。ミリアムはドクターがダーレクと同じく100年前に捕らえられているといい、イブリンを連れて行く。

 Part3

 100年前にダーレクの侵攻を止めた後ドクターは逃げないように両足を切断され、牢に監禁されていた。ドクターは正気を失いかけており、イブリンが助けると言っても“死なせてしまってすまない”と謝り続けるばかりだ。

  ミリアムはイブリンを人質にしてダーレクに大統領に対するクーデターを手伝うよう脅し、ダーレクが応じたのにイブリンは驚く。

  式典の日、ドクターはダーレクの軍団が空から攻撃をしかけてくるのを見る。しかし、ドクターはまた意識を失っていたことで再び幻かと思いかけるが、観客の中に1人死人が出ており、ダーレクの武器で殺害されているのをみて、ドクターはダーレクが再び攻撃をしかけてくることを確信する。

  クーデターを手伝うように見せかけてダーレクは監禁されているドクターの元に行くことに成功する。ダーレクはドクターに自分のリーダーとなり命令して欲しいと頼むがドクターが頑なに断ったため、ダーレクはドクターを殺す。

 Part4

 ついに式典の中でダーレクの処刑が行われることに。ナイジェルはダーレクに最期の言葉を述べさせようとするが、ダーレクは言葉を発しない。そこでナイジェルは話さなければイブリンを殺すとダーレクを脅し、ダーレクはナイジェルの望み通り話す。

 続いてナイジェルはドクターにも話すように言う。ドクターは群衆の前で人類の悪について話す。ミリアムはドクターの演説利用してナイジェルを悪の権化としてダーレクに処刑させようとするが、ダーレクが拒む。するとミリアムはこんどはダーレクに求婚する。自分の夫となり皆のリーダーになってほしいというのだ。

 とても正気とは思えないと呆然とするイブリンの横でドクターが苦しみだす。イブリンに自分のせいで1903年と2003年を繋げてしまったというと、次の瞬間1903年に地球に進行してきたダーレク軍団が2003年に出現し、地球を攻撃しはじめる。

 混乱の中、ドクターとイブリンと処刑を待つばかりだった最期の生き残りだったはずのダーレクはダーレクに捕まり、母艦に連行される。

 

 

 

雑感

 ダーレクの侵略から人類をすくった英雄であるはずのドクターとイブリンが、その後、地球の権力者に協力することを拒んだため、ドクターは両足を切断されてロンドン塔に監禁され、イブリンも牢の中で餓死するまでほうっておかれる。捕虜となった最期の生き残りの《ダーレク》は100年間拷問され続け、あげくにはクーデターを企む一派の手先として利用されそうになる。

 100年間、上官から命令を受けられなかった《ダーレク》は命令を受けることに飢えきっていて、他にダーレクがいないなら、自分に命令できるのはドクターしかいないとドクターとの面会を望み続ける。

 命令がないので、何をしたらいいのかがわからないことで100年苦しみ続けた《ダーレク》はイブリンと会話をかわすうちに、これまでのダーレクではない反応をみせはじめる。最初のうちはダーレクは変われない、信用できないの一点ばりだったドクターだったが、やがてイブリンのいうことにも一理あることに気がつきイブリンと《ダーレク》に謝る。しかし、《ダーレク》自身はドクターは自分に対する判断を間違えておらず、自分はダーレクとしてダーレクが生き延びることしか考えていないと言い張る。しかし最終的にはダーレクではなくなってしまっている自分をみとめ、イブリンに自分を殺してほしいと頼む。

 ドクターは《ダーレク》に、もしダーレクが望みどおり宇宙を支配したらどうするつもりだと訊ねるが、 は答えられない。そんな《ダーレク》にドクターは、ダーレクが宇宙を支配したらどうなるかを話す。ダーレクはダーレク以外のものの存在を受け入れないが、しかしダーレクしか存在しなくなれば、何かしら理由をつけて互いを殺そうとするだろう。例えば見た目の違い、言葉遣いの違い、生まれた場所の違い、なんでも理由を見つけて殺そうとする。人類がこれまでの歴史の中でしょっちゅうやらかしているのと同じように。そしてダーレクは最期の一人になるまで違いを殺しあうことをやめないだろうと。

 それをきいた《ダーレク》は、ダーレクの存続のためにはダーレクは完璧に勝ってはいけないという結論に達する。必ずいつもどこかで負けなければならないと。ダーレクが存在し続けるためには宇宙を支配できるほどには強くなってはならないのだ。そう悟った《ダーレク》は地球に侵攻してきたダーレク軍団を殲滅する。

 結果、ダーレク侵攻は歴史上おこらなかったこととなり、ドクターとイブリンが目撃した2003年の悪夢のような世界に至るタイムラインは消えたはずなのだけれども、それでもドクターとイブリンの中には人間に投獄され餓死に追い込まれたり、足を切断された恐ろしい記憶が残ったままになっていた。

 それは今後の人類の歩み方次第で現実に変わってしまうかもしれない悪夢。

 元にもどったタイムラインでドクターとイブリンは観光客としてロンドン塔を訪れていたミリアムとナイジェルに出会う。

 心臓発作で倒れたナイジェルを抱き起こしたドクターをみて、ナイジェルはドクターのことを覚えていた。ないはずのもう一つのタイムラインを記憶を持っていた。

 そしてナイジェルはいう。

 Doctor, I want to be a good man. That's all I've wanted. It would be easier for me now.

それに対するドクターの言葉は、

That's your decision. not mine.

 恐れと憎しみ、力と支配欲が人にどれほど恐ろしいことにかりたてるのか。 それを発端として起こった悲劇は枚挙にいとまがない。 歴史から学びとって、いつでも肝に銘じておかなければならない。それはとても見極めにくく、巧妙に心に入り込んでくる。 あのドクターでさえ、その狭間で揺れているのだから、人類はなおさら注意しなければならないと、イブリンは歴史家としてあらためて歴史から学ぶことの重要性を考える。

 

 この作品が「Dalek」のオリジナル版だ。 ダーレクが捕らえられていて、何か話せと尋問され、そこにドクターが連れてこられてというくだりと、ダーレクがダーレクでない何かに変貌してしまうという点はほぼ一緒。

 ダーレクがダーレクではない考え方を持ってしまった時の不幸と、ダーレクに対しての憎しみがドクターの目を曇らせ、変化をなかなか受け入れられないという点も共通。  ショッキング度合いではオリジナルに軍配があがる気がする。

 物語としての意味合いはどうだろう。 オーディオは何よりも人間の醜さ恐ろしさをあぶり出したけれど、TV版はそれも描いていたけれど、慈悲がもたらすものの大きさ大切さ...の方が強かったかな。オーディオもイブリンがローズの役割をになっていたけれど.....。

 考えてみればあのときのローズはまだダーレクとの間になんの確執もなかったんだよな。イブリンはダーレクの恐ろしさを十分すぎるぐらい知っていて、尚且つダーレクの言葉に耳を傾け、ダーレクの変化を正確に見抜いたんだから、憎しみに惑わされない目を確実に持っていると言って良さそう。

 

 

 全然余談だが、この作品(Jubilee)の中で、アミューズメント化されたダーレクと本物のダーレクが遭遇して、アミューズメント化されたダーレクがダーレク・ソングを歌うと「真のダーレクは歌わない」といって本物のダーレクに処刑されてしまうっていうシーンがあり、そのダーレク・ソングが頭にのこってしょうがない症状に見舞われる可能性があります。でもアミューズメントVer. ダーレクはなかなか可愛いので、それだけでも一聴の価値ありかも。

 

ドクター・フー S1第6話「ダーレク 孤独な魂」

www.timeywimey.work

イブリンがはじめてダーレクに遭遇した冒険。

Doctor Who - The Apocalypse Element

Doctor Who - The Apocalypse Element

 

 簡単なあらすじと感想↓

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 私の好み度: ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️/5

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